2025年1月29日水曜日

【忘備録】IC-910のUX-910(1.2G帯の送信動作・パワー不安定)修理について

今日はこの度扱った修理案件を一つ忘備録として記してみます。

ICOMのV/UHF機、現在はIC-9700が現役且つこの無線機が世に出てくれたおかげで、それまで低迷だった1200M帯が一気に活気づきました。その後のハイバンド開拓への流れとしてIC-905等が発表・発売されたのは言うまでもありませんが

実はこれら現行機以前に、スーパーな名機としてIC-910、IC-911のシリーズがあります。
これらはスプリアス技適の関係でのリニューアルとは想像できますが、なにせ耳がむっちゃ良い!!現行のIC-9700よりも全然良い。

(IC-910のノーマル受信感度≒IC-9700+RFアンプ)
という話はよく聞きますし、実体験としては私もそう思います。
「IC-9700で何か聞き取れないけれど、信号が有ること自体は分かる⇒IC-910ではしっかり喋っている内容が分かる」という事も何度も経験しております。

それが故に、なかなか今でもIC-910や911等、今でも現役で大切に使っていて、手放すという人は本当に少ないと思います。とは言えIC-910に付いてはメーカーさんの修理サポートは完全に終了してしまった事はとっても残念です。

とは言え、もう製造発売から相当年数を経過しており、
有名な液晶問題以外にも彼方こちらで不具合が出てくる場合があります。

そしてここにも、調子悪くなってしまったIC-910が・・・
「1200MHz帯で送信中不安定になる」「電波が出ない、出ても極小」「表示面のRF表示部ではフルパワー電波出ている表示なのだが、実際には電波が出たり出なかったり、出なくなったり」「パワーコントロールが効かない」「以上に本体が送信中でもないのに発熱が凄い・・・」などなど、

以前より各部フラットケーブルの接触や電源系統、各種制御用などのケーブル等々を抜き差ししたり、これらコネクター類の特に半田クラックを探したり・・・、

していたのですが、今回はある程度徹底的に原因を探り、対策をすることにしました。

怪しい1200Mユニット「UX-910」

今回、作業忘備録としてですので・・・実施した作業を書きますね。

①UX-910ユニット搭載の(恐らくパワーモジュール含む各プレRF送信アンプの電源・電流を司っていると思われる)パワートランジスター「2SB1133」を交換。

 このパワートラ、回路図によると、1200M終段のパワーモジュール(M57762)のバイアス、またパ話モジュールに入る前のドライブ(プレ)アンプ(2SK2855や2SK2354)のソース側にも供給される電力(1TX9系統)を司っており、どうも此れが(壊れては居ないけれども、劣化?などで熱を持ってくると、怪しい動きをしているっぽい!!)




②更に、この「1TX9」を作っている3端子レギュレーター(BA09T)。測定ではちゃんと9Vが出てはいるのですが、果たしてセット内で熱を持ち、安定して電圧でている(上記のディバイスに電源供給できている?)のだろうか???
もしかしたら送信時の電力多くなった時に不安定になっていないだろうか???

今回実際の不具合症状や回路図面等からこの様に不良ディバイスを睨んで、
先ずは交換したのは、この2つのディバイスでした。


ただ、この三洋製の2SB1133(後に実際交換した写真の1134も)既にディスコンで、なかなか流通在庫もありません。某パーツ屋さんに2SB1133は発見しましたが、、、今度は何時買いに行けるのか・・・

そんななか、あれっ???
そう言えば、なんか似たようなTrどっかで見たような気がするぅ~~~

そんな朧気な記憶を元に、ジャンク箱を漁りに漁った結果、
ありました有りました「2SB1134」が(笑
34???
早速規格を調べてみたら、2SB1133はPEPのパワートラでIcが3A(正確には-3A)、そして1134がIcが-5Aとあります。(ちなみに1135はIc-7A)

これは多分・・・使える!!

そんな事で、早速ワンランク上の2SB1134を交換導入してみました。


更に、9Vの3端子レギュレーターも、ようく観てみたら・・・
恐らく熱でもって、表面のシルク銘板ももう見えなくなっているような状態でもあり、これもたまたま有った手持ちの9Vレギュレーターへと付け替えてみました。


更に、この無線機は発熱が凄いので・・・(ICOMの無線機は全体的に湯たんぽ代わりに(笑)
そのため、各部に加わる熱ストレスによる半田クラックや部品劣化が無いかどうか併せてチェック。特にファイナルモジュール部分はアース側の点検も含め、再半田なども実施しました。


結果・・・・
①無線機の発熱量が減った!!
 いつもは電源入れスタンバイだけでも結構チンチンに熱くなる無線機筐体ではありましたが、これらディバイスを交換した後は、相当なが~く電源入れていても、ほんのり温かくなる程度、わぁっ!これヤバくなぇ~的な発熱は無くなりました。

②パワー制御もできるようになると共に、送信時パワーダウンや表示画面上たけの意味不明な表示&電波が出てるようで本当は出てない・現象は出なくなりました。

③特に1200はPTTをONと共に、クーリングファンが高速で回り始めるのを音でも確認できるようになりました。

以上の様に、当初の致命的な不具合は解消されたと思われます。
まぁ~ハッキリとした「ここが悪い!!」という直接的な原因追及までは今回できませんでしたが、凡そ症状が治った、不具合が再発されない。ということは、そういう事なんだなぁ~~と思いました。

さぁ、蓋を閉めて本日の作業とその忘備録、
しゅうりょうとなります。

PS・・・
その後、2SB1134を取り合えず保守部品として入手、
2SB1133も今度機会があったら幾つか仕入れておこうと思います。

2025年1月27日月曜日

オールド中古レンズ沼へ、どぼん(笑

こんにちは、
今日はオールド中古レンズとメンテナンスの話題をひとつ・・・。

星空や景色撮りが多い私として、
実は望遠やずーーーむレンズを全くと言ってよいほどもっておりませんでした。

先日、多摩川から彗星を狙った時にも、ありったけの望遠レンズをお宝箱を漁って持参したのですが、、、(元もAPSC用だったり、すんごく古いズームレンズ)それで最大で125mm程度のレンズでした。
あぁ~~~もうちょっと長い球(望遠レンズ)が有ったら、星や星雲、富士山等の山岳写真もイイ感じに撮れるのかしら???と思っておりました。
なにせ200mm程度のレンズなんても使った事無かったのですから・・・。


先週何気なく、フリマを見てたら・・・
200mm単球、75-300mmのオールド中古ズームレンズが目に留まりました。
しかも、まるでお昼のコンビニで購入できるお弁当くらいのお値段で、、、


まぁ~中古レンズってものは、
埃が入ったり、カビがびっしり生えていたり、アチコチ動かなかったり・・・の所謂大外れも多いのですが(特にお店対面で買う以外)、イチかバチかでダメだったら分解修理(or分解破壊(笑も含め、一度手にしてみたいと思い、早速2本入手してみました。



上記3枚(レンズを撮った写真を除く)は、
PENTAXのSMC 200mm単球、F4、昭和時代後半フィルム一眼全盛期のレンズです。Aモードも無い完全なるマニュアルレンズです。
ただ、、、この時代のレンズは勿論のMade in Japan、しかも材質もガラスレンズも造りもしっかりしたものです。
入手レンズのコンディションはとても良かったです。
早速なウチの娘ちゃんの写真を撮らせてもらいました(お昼寝タイムをチョットだけお邪魔)

ねっ、なかなかイイ写りをしています。
もちろん、フォーカス合わせるの&露出もそれなりに大変ですが、其処がイイところ(笑

【こんどは・・・】

Tokina の75-300mm F4.5-5.6 レンズ、
比較的この時代、高価な純正メーカーに対抗して様々なレンズメーカーから出されていた望遠ズームレンズになります。75-300mmでF4~5.6程度って、本当に多種多様なレンズが中古市場や某オークション、フリマで出ているかと思います。


早速、カメラ装着し撮ってみました!!
んっ!???なんか白っぽい???
(上記2枚は未調整の素の生JPEGです:こんな言葉あるんかい?(笑)

ZOOMしても、ポヤポヤポヤ・・・
中球を見てみると、、、中球レンズ1枚一面の全面が真っ白になっておりました(笑
これっソフトフィルター???って感じ!!


ある意味、この経年劣化白混濁フィルターレンズ(笑)で、
星を撮ってみても面白かも、とマジで思ったのですが、流石になんとかならないかなぁ~とも考え、急遽メンテナンスを決行してみました。

そして取り出した中球!!
(いやぁ~意外と簡単にレンズを分解する事ができて自分でも驚きでした)
PENTAX製だったらこんなに簡単に分解できないかも・・・。

そして、案の定真っ白に混濁しておりました。
この中球1枚だけなんですけどね。


ただこの混濁、なんとしても綺麗にならない・・・何故???
いろいろ調べたのですが良くわらず(単純に汚れでもカビでもない・・・レンズの中身?そんなわけないか、なんかコーティングが何等か(水分?)でもって化学変化を起こしており、それで表面が混濁している???

まぁ~可能な限り、綺麗に磨きあげ、少々マシになった感がありましたので、
今回はそこで組み戻しました。

この筒の中に、球が3枚あり、真ん中の球が混濁してました。
(なんか綺麗にクリーニングできる良い方法がありましたら是非アドバイス募集です)

でも、比較的簡単に分解メンテができることが分かっただけでも今回は大収穫。あるいみこの中に各種フィルター入れたり、今後も躊躇なく、いろいろ遊べそうです。

ただワセリン塗るのだけは、当面やめとこうと思います(笑


夕方からレンズ分解なんぞやっていたので・・・
組み戻しができた頃、外はもう真っ暗。

少し風も強かったのですが、三脚持って外へでて都心方面を試し撮りしてみました。
ん?なんか良さげですよね。

明るくないので、全体的にはどうかは分かりませんが、
絶対当初の状態より少しは改善されたもよう。しかもクロスじゃないけど・・・スカイツリーのトップが綺麗に光ってる(若しかしたら天然カビフィルターか???


併せて、新宿方面を撮ってみました。
んんんっ?なんか都庁でイベントやってますね。
2棟の都庁のキノコ部分(笑がライトアップされてますし、何回か撮影したのですが最初のカットは光ってなかった(途中から光った)。

ってなわけで、取り合えずレンズメンテ終了。


前球はとっても綺麗でした。
ただレンズキャップ無く、早速今日発注!!


昨晩スカイツリーも、時間時間でトップの灯りの色が様々な色に変化していました。


今度はこれらのレンズも持参で、ちょっと星空撮り&星撮りも楽しんでみようと思います。


上記のスカイツリーと新宿副都心(今も副都心って言うの?)の高層ビル群が、我が局の特に1200M帯での都心反射板になっているのです。

2月は何度かカメラ持って出かける予定ですので、
チョット古くて暗くて、今の最新の設備を使いこなしている方々にとってはお笑いになっちゃうかと思いますが、早速これらのレンズも持参して躊躇なく様々試してみようと思います。

2025年1月19日日曜日

アトラス彗星(C/2024 G3)を探して・・・川ブラ

ご覧ください!?

昨日1月18日(土曜日)17時23分頃の西南西の空です。
・・・発表されているこの時間帯、本当は「アトラス彗星(C/2024 G3)」が見えるかもな事になっております。
東京・狛江市の多摩川河川敷から同時刻に狙って撮った写真になります。


何れにしましても・・・私、星空や風景を主に生業(🤣)としている関係で!?
いわゆる長球(望遠レンズ)を全く持っておりませんで・・・。
実はこの写真も、すんごーく昔に使っていたフィルム一眼用のオールドZOOMレンズ(125mm程度)、しかもクモリ有り、カビ有り、ホコリ有り・・・で撮影。
更にトリミングをしております。


昨年10月に多くの人たちが天を仰いだ、
「紫金山アトラス彗星」はと違います。別物です・・・。

週末土曜日、天気も良かったので、夕焼け風景も含めて撮ろうと久しぶりに多摩川河川敷へとチャリで向かいました。


多摩川は、都内狛江や調布側になります。
夕方になっても、ランニングやお散歩ウォーキング、ワンちゃんと散歩にサイクリングと沢山の方々が河川土手沿いの自由ロードを楽しんでおられました。

2枚の写真、、、
これ、左は普通の現像処理、右はゴールドフィルターを掛けた現像した写真になります。
如何ですか?フィルター入れた方、フィルターに往年の年月をも重ねたエモノスタルなカットに仕上がっていますよね。フォルター入れるだけでこんなにも雰囲気変わるんですよね。


さて話は戻して、アトラス彗星です。
この日、東京での日没時間は16時55分。情報によるとそこから約30分後の17時20分~にターゲットのアトラス彗星が西南西の空、約2度前後に見える(しかも今回はこの日辺りのこの時間帯が一番高い高度に上がる)とのこと、、、
果たして見えるのかあぁ~~~、東京の西は大山丹沢山系から西多摩・奥多摩等の意外と急に聳え立つ高い山々が存在しているんですよねぇ~。
しかも、夕方になって西の空には雲も・・・


17時過ぎ、完全に陽が落ち土曜の黄昏タイムスタ~とです。


カメラのレンズを三脚上でたまに覗きながら、
片手で双眼鏡を使って南西の空を彼方此方探しまくりました。
んで・・・んっ???って気が付いて撮ったのがこの写真。

(尾を引く☄)それっっぽーい!!
って思ったのですが、、、ん???時間が違うんです。
このUFO(笑)未確認飛行物体を発見したのは16時55分ころ、、、17時20分頃と言われているのにいくら何でも早すぎるだろう。

結果、後からこのカットの前後の複数写真も確認したところ、この飛行物体は1カット毎に早いスピードで前にするんでいることが分かり、飛行機と飛行機雲だというのが分かりました(残念)。



気を取り直して、、、
17時20分を待ちます。

西には富士山、そしてなんと此処からの場所から、つい先日バトンタッチした新旧2機のよみうりランド大観覧車、そしてバンディットのジェットコースターが丁度富士山と重なって素敵なカットが撮れました。
確か古い観覧車はこれから海外へ渡るとのニュースを見たばかり、こんなダブル観覧車の風景ももう見る事できなくなっちゃいますね。


さぁ~いよいよ本番です。
17時23分、なにやら黒い物体を捕えました(ちゅうか・・・この場では気づいていないです)
結局、現場では☄自体を確実に認識することなく、該当時間に西南西の空を一生懸命撮影、結果的に帰宅後に写真を確認する・・・手法で発見したのがこの写真(右側です)。

丁度よみうりランドではイルミネーションが点灯しはじめました!!


更に拡大?トリミングしたのがこの写真です。

実は、最初の写真、一つ前、そしてこのトリミング写真と・・・同じ写真ではなくて皆別々に撮った写真。つまりそれぞれのカットで時間差があるのです。17時22分~30分ほど。

しかも、これらの時差にも関わらず、写真で捉えた位置はほぼ一緒。つまり飛行機ではないのは確かです。後はセンサーやレンズの塵やカビ・ホコリ???ってことも考えられますが、ズーム域を変更したり、レンズを変えてもほぼ同じ位置で捕らえられているので、
これはこれは若しかしたら!!

期待しながら😂ただ・・・影の様な感じなんですよね。
みなさんがよくUPされているように、明るく輝いてはいないんです・・・。
はてっはてっ❔


さて、此処からは黄昏ドキ、ドキドキ夕景風景をお楽しみください。






京王線が見えました。




この場所、温かい季節にはよく移動運用などを楽しんでいるローカルさんも居られます。
富士山や大山・丹沢、東京西部の山々が良く見えますので、山岳反射をハンディー機とビームアンテナ手で持って、結構遊べる場所。

以前は車両も入れていた時期もあったのですが、最近は車両は一切入れず徒歩や自転車などにはなりますが、のんびり景色楽しみながらの移動運用も良さそうですね。
暖かくなったら、移動運用にも挑戦してみようと思います。

2025年1月9日木曜日

フィルム・PENTAX 17散歩(江の島)

江の島散歩のフィルム・エモPhotoです。

年末年始休みで、江の島は朝から賑わっておりました。
PENTAX 17 / FUJICOLOR 100


















時代、そして世代を超えて変わらぬ景色を、

6m用の2段同軸コリニアアンテナの製作

みな様こんばんは、 以前より興味があった同軸コリニアアンテナ(コーリニアアンテナ)ですが、 先週の神奈川非常通信訓練コンテストでも久しぶり実際に使ってみるととっても面白い飛び方、受け方をして第一線で大活躍してくれました。 そんな事もあり、これも以前より気になっていた6mに於ける垂...